こんにちは、現役臨床心理士、公認心理師のnachiです。
心理学に関心のある社会人の人は、これから心理学を独学で学ぼうか、大学で学ぼうか悩むと思います。
社会人はお金も時間も限られているから、無駄なコストは払いたくないですよね。
結論、カウンセラーとして働きたいかどうかできめればOKです。
この記事を読めば、その理由とこれから具体的に何をしたらいいかがわかります。
先日、私はこのようなツイートをしました。
つまり、心理学は、大学で学ぶことでしか得られないものと、独学でも得られるものとに分けることができるということです。
さらに言うと、心理学を学ぶ目的が、心理カウンセラーとして働くことかどうかで、大学に行くかどうかを考えればいいということです。分けてみていきましょう。
社会人から心理カウンセラーとして働きたい人
心理カウンセラーとして働くには、大学で心理学を専攻して学ぶ必要があります。
4年制大学で心理学を専攻すると、心理カウンセラーの唯一の国家資格である「公認心理師」を受験するための大学での必須科目を学ぶことができ☆、申請すれば「認定心理士(4年生大学で一定の心理学について学習し、知識を有していることを証明する資格。英語で言う英検のようなもの)」を取得できます。
☆大学で必要科目を履修した後、基本的には大学院で必要科目を修了する必要があります。
詳しくは、これから真剣に心理カウンセラーになるには【資格】をどうぞ。
もちろん、資格がなくても、地方公務員や国家公務員の心理職として働くことは可能です。
しかし、公務員試験受験要項として、基本的に心理系大学卒を求められ、知識的にも大卒程度は求められます。
お金や時間が心配…【360万節約】
とはいえ、社会人になってから大学に入りなおすとなると、お金や時間が不安ですよね。
国公立4年生大学の授業料は1年間で安くて80万。私立4年生大学では、110万かかります。
東京で一人暮らしをするとなると、ひと月大だいたい14,5万円はかかります。年180万程度です。
田舎でも、10~12万はかかりますよね。年120~144万程度です。
田舎の国公立大学に行ったとしても、年間200万は必要経費としてかかる計算です。
家族がいる人ならなおさらですよね。
また、4年制大学に通うとなれば、拘束時間も長いです。
現在フルタイムで働いている人は、現職を辞める必要があるでしょう。
ですが、現在は通信制大学という手段もあります。
通信制大学の1年間の授業料は、大学にもよりますが、大体15~20万。働きながら就学することも可能です。
→通信制の大学について知りたい人は、資格取得なら通信制大学がおすすめ【人気の大学資料をまとめて無料請求】もどうぞ。
心理カウンセラーになりたい人以外の人
心理カウンセラーを目指すわけでなければ、結論、独学でOKです。
理由は3つ。
②大学に行かなくても、心理学の最新知識を知ることはできる。
③心理学に関する研究は他分野からでもできる。
➀4年生大学はこれから公認心理師養成を目指していく学校になっていく。
これから真剣に心理カウンセラーになるには【資格】でも書きましたが、H29年に公認心理師法が施行されました。これにより、心理系大学には、公認心理師試験の受験に必要な履修科目を用意する必要性が出てきました。
逆に言うと、心理系大学は、将来心理カウンセラーになることを目指す人が選ぶ進路として固まったといえるでしょう。もちろん、研究者を目指す人はいますが、私の周囲では少数派でした。
もちろん、統計学の知識や心理学を全般的に学ぶことはできますが、社会人は時間も金銭も限られていますよね。コストをかけてまで進学すべきかと言われれば、カウンセラーになりたいのでなければ進学する必要ないと思います。
②カウンセラーじゃなくても、最新知識は知ることができる。
心理学業界や対人援助業界にいない人からすると、意外かもしれませんね。
しかし、心理学の学術知識の良いところは、多職種、他分野からでも学会に参加したり、学術論文を読んだりすることが簡単にできることです。
つまり、独学でも学べます。
心理学を学ぶ目的としては、心理学という学問を他の分野である自分の職域に活かしたり、自分の悩みを解決したりすることだと思います。
学ぶ目的によって、心理学を学ぶ対象は多少変わってきます。それについては、100以上の心理学資格からプロがおすすめする資格13選にまとめていますので、どうぞ。
③心理学に関する研究は他分野からでもできる
中には、「心理学に関する研究がしたい」という人もいるかと思います。
例えば、福祉・教育・医療分野と心理学とは、切っても切り離せないものなので、学校の教師が心理学的な手法を用いて研究発表をしたい、とか、精神保健福祉士が病院における心理検査がどの程度外来患者の精神的問題を反映できているか知りたい、ということは、よくあることです。
この件に関しては、自分の職種から行うことが可能です。
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社会人にとって、時間と労力、お金は有限です。
また、感情や認知に使うエネルギーも有限です。
ぐるぐると悩んでいるのなら、情報が足りていないか、自分の外に答えがあるということは多いです。
時には、一歩踏み出すことも必要ですよ。
今回はここまで。
おわり。
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